電子工作の世界では、様々なセンサーを使って環境情報を取得し、活用することができます。
その中でも、温度と湿度を同時に測定できる「DHT22温湿度センサーモジュール」は、環境モニタリングに欠かせないセンサーとして、多くの電子工作愛好家に利用されています。
この記事では、DHT22温湿度センサーモジュールの基本から、使い方、応用例まで、詳しく解説します。
DHT22温湿度センサーモジュールとは?
DHT22温湿度センサーモジュールは、温度と湿度を測定し、デジタル信号として出力するセンサーモジュールです。静電容量式湿度センサーとサーミスタ温度センサーを内蔵しており、高精度な測定が可能です。
同シリーズにはDHT11という物もあり、そちらはDHT22よりも性能を落とし、価格も落とした物となります。
DHT22の特徴
- 高精度:
- 温度:±0.5℃
- 湿度:±2%RH
- 広い測定範囲:
- 温度:-40℃~80℃
- 湿度:0%~100%RH
- デジタル出力:
- マイコンで扱いやすいデジタル信号を出力します。
- 低消費電力:
- バッテリー駆動の機器にも適しています。
- 比較的安価:
- 入手しやすい価格帯です。
DHT22の仕様
- 動作電圧: 3.3V~5V
- 出力形式: デジタル出力
- 測定範囲:
- 温度:-40℃~80℃
- 湿度:0%~100%RH
- 精度:
- 温度:±0.5℃
- 湿度:±2%RH
- サンプリングレート: 0.5Hz(2秒に1回)
DHT22の使い方
DHT22は、ArduinoやRaspberry Piなどのマイコンと組み合わせて使用します。
- 配線:
- VCC:マイコンの電源(3.3Vまたは5V)に接続します。
- GND:マイコンのGNDに接続します。
- DATA:マイコンのデジタル入出力ピンに接続します。
- ライブラリ:
- DHT22を制御するためのライブラリをインストールします。
- Arduino:DHT sensor library
- Raspberry Pi:Adafruit DHT Python library
- プログラム:
- ライブラリを使用して、温度と湿度のデータを読み取ります。
- 読み取ったデータを表示したり、他の機器を制御したりします。
DHT22の注意点
- サンプリングレート:
- 2秒に1回しか測定できないため、リアルタイムな測定には向きません。
- 配線長:
- 配線長が長いと、ノイズの影響を受けやすくなります。
- 結露:
- 結露が発生する環境では、測定精度が低下することがあります。
DHT22の応用例
- 温湿度計:
- 部屋の温湿度を測定し、表示する温湿度計を作成できます。
- 環境モニタリングシステム:
- 温湿度データを記録し、グラフで表示するシステムを作成できます。
- 自動制御システム:
- 温湿度に応じて、エアコンや加湿器を自動制御するシステムを作成できます。
- 植物育成システム:
- 植物の生育に適した温湿度を維持するシステムを作成できます。
- 気象観測システム:
- 気象データを収集し、分析するシステムを作成できます。
入手方法
電子工学専門店の他、Amazonや楽天市場でも簡単に入手可能です。
Amazonや楽天市場の方が送料が掛からないことの方が多いいので、DHT22のみ入手したい場合はそちらの方がお安く手に入ります。
リンク
使用例
ESP32での使用例↓
まとめ
DHT22温湿度センサーモジュールは、高精度な温湿度測定が可能な便利なセンサーです。この記事を参考に、DHT22を活用して、様々な環境モニタリングシステムを作成してみてください。